入団時のこの言葉に象徴されるように、バロテッリは置かれている状況を理解している。若かりし頃の評価は日に日に影をひそめ、年齢はFWとしてのピークを迎える一歩手前、そんな中で彼は大幅な減俸を飲んでまでリバプールにやってきたのである。オフは郊外の家で過ごし、居残り練習をしているのもその覚悟の表れだろう。
しかし、その意気込みとは裏腹に各方面から大きく2つのパターンでの批判が殺到している。本記事ではそれら批判の妥当性をデータの側面から検証し、バロテッリの今後を考える。
シティ&ミラン時代を基準にした彼の実力は、PKを除くと1試合0.42得点。
つまりここまでの7試合で3得点決めていれば実力通りだということになる。
(もしそれ以上の活躍を求めているのだとしたらそもそもその要求が検討ハズレだ)
正直、3ゴールであれば容易く決めることが出来たはずだ。
1つはQPR戦の無人のゴールの枠を外したシュート、2つ目はエバートン戦のポストを叩いたシュート、もう一つは幾つかあった際どいチャンスの中のどれか。
もしこれらを決めていたら彼は期待されていた実力を発揮したということになる。
スタッツを見る限り、過去2年と比較して彼のシュートチャンスや味方とのパス交換数、パス成功率が大幅に減ったという事実も見当たらない。
つまりバロテッリはレッズでもこれまでと変わらないのプレーをしているのだ。
加えて、彼は突発的ににブレイクした若手ではなく4年間かけて自らの得点能力を証明してきた選手だ。
その力がリバプールに来た途端に消え去ったとはは極めて考えづらい。
すなわち上記の3得点を達成できなかったのは「たまたま」であった。
そう考えるのが妥当ではないだろうか。
もしこの仮説が正しければバロテッリは次の7試合で5~6得点する。
きっとするに違いない。
(それでも満足しない人はそもそも彼を過大評価している)
もちろん彼が決めずに試合にも負けると「決めてくれよ...」と肩を落とし熱くなるが、頭を冷やして考えると今後も得点が生まれず、このイタリア人FWが移籍市場に放り出される可能性は限定的だ。
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